奥裾花自然園
長野市の奥地「鬼無里(きなさ)」の名所です。
奥裾花ダムより奥裾花渓谷の流れと地層の景色を楽しみながら進んでいくと、
ブナの原生林が広がる奥裾花自然園へと誘われます。
5月中旬頃にはミズバショウの群生が見頃を迎え、秋には紅葉のブナ林が園内を彩ります。
園内には、約60種の野鳥やクロサンショウウオ、天然記念物のアオモリガエル、
クマ、シカ、サルなど自然の動物たちも生息しています。
北信濃の自然をめいいっぱい味わえるスポットです。








花・紅葉の見頃 | ◯ 水芭蕉 5月上旬〜5月下旬 |
---|---|
入園料 | ◯ 小学生以下無料 |
開園時間 | 開園時期:4月29日頃~10月31日(年によって異なります) |
休園日 | 11月1日頃〜4月28日頃(年によって異なります) |
周辺の施設 | ◯ 観光センター |
駐車場 | 乗用車300台。大型バス25台 |
住所 | 〒381-4302 長野県長野市鬼無里日影 |
アクセス | 【奥裾花自然園駐車場までの交通】 *自家用車で行く場合は、「奥裾花ダム」の電話番号をカーナビに入力するとスムーズです。 |
編集者コメント✑
長野市で自然の観光スポットを紹介するなら迷わずココです!
「鬼無里(きなさ)」という場所は、長野市街から車で45分ほど北西へ行った所にあります。トンネルを抜けて山々を越えていくと、裾花川を眼下に見ながら山あいの集落がぽつりぽつりと見えてきます。
鬼無里村が合併されて長野市になりましたが、奥地ゆえに村の雰囲気はそのままです。
見渡す限り周囲は山で、外界と容易に繋がれない閉鎖的な地形がどこか侘しくも田舎の温かさを感じる、そんな場所だと編集者は勝手に思っています。
アクセスと散策コース
上高地ほどアクセスは複雑ではないですが、長野市街からは離れているため長野駅から自然園の入口まで行くシャトルバスか自家用車でないとアクセスできません(2021年のシャトルバスの運行は終了しました)。
さらに、自然園の入口までは駐車場から約30分ほど歩きます。入口までは舗装された山道を行き(多少上り坂です)、入口からは自然の地形を生かした散策路が伸びています。
駐車場はかなり広いです。写真の右側の方にも駐車スペースがあります。
↑左:舗装された道路。日の当たりにくいところにはまだまだ雪が。 右:自然園の入り口付近。お手洗いとベンチがあります。
コースはいくつかありますが、ミズバショウの大群落が見られる今池湿原をぐるりと回るコース(約1.3㎞)を最短として約40分です。
ブナの原生林や野鳥観察をゆっくりと堪能したい方は、自然園をまんべんなく歩く最長コース(約3㎞)で約2時間半です。ブナの原生林が広がる辺りはアップダウンが多く、足元が悪い所もあるので注意が必要です。
ちなみに、ミズバショウはこうみ平湿原と今池湿原でたくさん見られます。特に、今池湿原の方は平坦な湿地帯で、木道が設けられていて歩きやすいのと、開けた地形からこうみ平湿原よりもミズバショウの群落の規模が大きいです。
こうみ平湿原の方には、足を踏み入れないようミズバショウが咲いている湿地帯にロープが張られています。それでも、場所によってはミズバショウを近くから観察できるポイントもありますし、わりと人が少ないのでゆっくりと見たい方にはオススメです。
↑コースには所々でこのような看板が立っています。周りは木々が生い茂っているのでどこを歩いているか分からなくなることもしばしばですが、料金所で頂くパンフレットとコースの看板を照らし合わせると分かりやすいので安心です♫
服装はハイキング仕様で!
自然園付近の平均気温は、5月下旬で10℃前後、10月中旬で8℃前後です。自然園の標高が1300m近くあるということもあり、春・秋は少し肌寒いです。特に、曇っていたり雨が降っていたりするとより寒いので、お天気も事前によく調べておくと良いでしょう。
アップダウンのある道を歩くこともありますし、まだ雪の残る5月は足元がぬかるんでいる所もありますので、履き慣れた靴や防水の靴が望ましいです。
このように、気温や道の状況を考慮すると、服装はハイキングへ行くようなものが良いと思います。
ちなみに、熊も出ますので熊除けの鈴があるとなお良いですね。
↑散策コースには所々に熊除けの鐘があります。赤い鉄の棒をぶら下がっている鉄の棒で叩く感じです(笑)
奥地ならではの大自然がそこに
奥裾花自然園は、春のミズバショウと秋の紅葉で有名な場所です。
雪解けを待って開花するミズバショウは、清楚ながら凛としてとても美しいです。秋になるとブナの原生林は黄に色づき、モミジやカエデの紅が映えてとても綺麗です。
編集者は2020年の秋と2021年の春に紅葉とミズバショウを見に行ってきました!
紅葉は黄色に色づくブナの林の中に、赤やオレンジのモミジやカエデが映え、とても風情がありましたよ〜
ミズバショウは、大群落と言っていいでしょう!湿地を好み、雪解けした所から順に花が咲くのですが、雪解けが進んで満開になっているタイミングでちょうど良く行くことができました。散策路のすぐ近くに生えているミズバショウもけっこうありますので、近くで撮るもよし、引きで白の大群落を撮るもよしです!
↑アップで撮っているので分かりにくですが、かなりでかいです、、
また、園内の「吉池」には、クロサンショウウオとモリアオガエルが生息しています。どちらも実際に姿を見たことはないのですが、春に訪れた時には吉池や吉池以外の池でクロサンショウウオの卵を発見しました!
これです!!!
写真は自然園の入口よりも手前の舗装された道路沿いで発見したものです。鶏卵よりもひとまわり小さいくらいですが、けっこう大きいと思います。
どの池でも、水の中に落ちている枝に卵が巻きついているようでした。
これもやはり自然が豊かで、安心して、というと語弊があるかもしれませんが、動植物が生息できる環境が整っているんだなと感じます。
↑吉池はこんな感じ。静かで物思いに耽りたくなる場所です。
見所は自然園だけでない!
奥裾花ダムから自然園の駐車場まで続く約10㎞の奥裾花渓谷の景観も必見です!
道の左右に断崖絶壁が迫り、大地の隆起と川の流れによって形成された様々な地層を観察することができます。
この地層は、かつてこの場所が海の底だったことを示す重要な資料でもあります。
渓谷沿いには路肩に車が停められるスペースがある所もあるので、車を降りて写真を撮るのもオススメですよ(ほかの車の通行の妨げにならないようにと、落石にはご注意くださいませ〜)。
狭いですが河川敷になっているところもあり、迫る渓谷の岩肌を間近で見ることができますし、だんだんと川に入りたくなってきますよ(笑)
↑奥裾花ダムの先にある橋
↑奥裾花渓谷の地層①
↑奥裾花渓谷の地層②
鬼無里の名物も召し上がれ〜
自然園観光の後は、おやきの専門店「いろは堂」本店でおやきを食べて行ってください!
今は蒸して作るおやきが多い中、いろは堂のおやきは昔ながらの窯焼き製法です。
生地に小麦粉とそば粉を使い、もっちりとした食感で一つでも満足感のある食べ応えです。
定番の野沢菜や切り干し大根、かぼちゃなどを筆頭に、じゃがいもやなすなど季節限定のおやきもあります。
長野の郷土食として代表的な「おやき」。
長野の色々なところで販売されていますが、編集者やその家族もおやきを買うならいろは堂です。
決していろは堂の回し者ではないですが、美味しいおやきを食べるならここがオススメですよ〜!
いろは堂本店の裏手には、いろは堂直営のカフェもあります。編集者はまだ行ったことがないので今度ぜひ行ってみようと思います!行ったらご報告します!!
あ、ちなみに自然園の駐車場にも1軒食事処があります。紅葉とミズバショウのシーズン以外で空いているのを見たことがないので、自然園でランチをと計画されている方は事前にやっているか確認してから行きましょう。
まとめ
長野が誇る自然の宝庫・奥裾花自然園。
冒頭にもお伝えしましたが、長野市で自然の観光と言ったら編集者の中ではやはりこの奥裾花自然園です。その魅力はすでにお伝えしてきましたが、一度で良いから皆さんにもこの自然園の素晴らしさを見ていただきたいなと思います。
そして観光の帰りにはおやきを買って頬張ってみてくださいね!
この記事へのコメントはありません。