松本城−松本市−城・城跡

松本城

現存する五重六階の天守の中で日本最古の国宝の城です。
戦国時代に「深志城」として築かれ、数々の動乱の渦中にあったお城ですが、
優れた築城技術を今に伝えています。
春は桜の名所としても有名で、黒塗りのお城と桜の薄ピンクのコントラストが美しく映えます。

花の見頃

◯ 例年4月上旬〜4月中旬  ☆2022年4月5日現在、開花
*開花時期は毎年異なりますので、事前にご確認の上お出かけください。

観覧料

【国宝松本城天守(本丸庭園内) 個人/団体】
◯ 大人:700円/630円  ◯ 小・中学生:300円/270円  *小学生未満は無料
 *団体は20名以上、99名までの料金です。
 *松本市立博物館も観覧できます。
 *松本市民は身分証明書の提示で本丸庭園のみの入場は無料でできます。
 (天守に登る場合は天守観覧料が必要)
 *障がい者手帳をお持ちの方は、ご本人と介護者1名は無料です。

開場時間

◯ 通常    8:30~17:00(最終入場16:30まで)
◯ GW期間   8:00~18:00(最終入場は17:30まで)
◯ 夏季期間  8:00~18:00(最終入場は17:30まで)
 *夏季期間は和服で来場の場合、本丸庭園及び天守への入場が無料となります。
※GW、お盆などの繁忙期は大変混雑するため、状況に応じて安全確保のための入場制限を実施しています。

休園日

年末(12月29日から31日)

主な施設

◯ 本丸御殿跡    ◯ 天守   ◯ 埋橋(うずみばし)  ◯黒門
◯ 二の丸御殿跡   ◯ 太鼓門  ◯ 松本城管理事務所  ◯ 松本城公園
◯ 松本市立博物館  ◯ 売店   ◯ コインロッカー
◯ WC(身障者用あり、授乳室・おむつ交換台などなし)
*天守内にお手洗いはありません。

周辺の施設

◯ 飲食店、コンビニ  ◯ ホテル
◯ ショッピングモール(イオン、パルコ、百貨店など)

駐車場

◯ 市営開智駐車場(普通車専用) 8:00~18:00(最終入場 17:00)
  普通車 200円/1時間(超過 100円/30分)
 ※駐車できる車の高さは2.3mまで
◯ 市営開智大型駐車場(バス・自動二輪車専用)
  8:00~17:00(最終入場 16:30)
  大型車 520円/1時間(超過 260円/30分)
◯ 市営大手門立体駐車場(普通車専用) 7:30~22:30
  普通車 150円/30分
◯ 市営大手門平面駐車場(バス専用)7:30~21:30
  大型車 370円/30分 自動二輪車 100円/1回
*各駐車場から松本城黒門券売所までは徒歩約5〜8分です。

事前情報

*無料の貸出車椅子が黒門券売所、開智駐車場・大手門駐車場に備え付けてあります。
 天守内は現存保存のため、車椅子での入場はできません。本丸庭園までなら入れます。
*ベビーカーは管理事務所と天守入口にて預けられます。
*有料区域の本丸庭園と天守はペット禁止です。
 (バッグやケージに入れての入場も禁止)
*本丸庭園内は飲食禁止です。松本城公園でしたら飲食できます。
*城内での喫煙は禁止です。管理事務所前に喫煙所があります。

住所

〒390-0873 長野県松本市丸の内4−1

アクセス

◯ 車利用
  長野自動車道 松本インターより約15分
◯ 鉄道・バス利用
  ・篠ノ井線 JR北松本駅より徒歩約15分
  ・篠ノ井線 JR松本駅より徒歩約20分
  ・松本周遊バス「タウンスニーカー」北コース
 「松本駅お城口」バス停− (乗車時間約10分)−「松本城・市役所前」バス停下車
  ・アルピコ交通路線バス(美ヶ原温泉線、浅間線、岡田線、アルプス公園線)
  松本駅…徒歩3分…松本バスターミナル(松本駅向かいバスターミナルビル)
  −(乗車時間約10分)−「松本城・市役所前」バス停下車

編集者コメント✑

松本城と言えば、数少ない国宝のお城として全国的にも有名だと思います。
実は編集者は生まれてこのかた、松本城へ行ったことがありませんでした、、汗(小さい頃に行ったかもしれませんが記憶がない、、)
これは信州人としてはまずいのではないかと思い、冬だけど行っちゃえぃ!ということで1月に一度、それから約2ヶ月半後に桜を観に行ってきました。

歴史あるお城

松本城は戦国時代に造られた「深志城(ふかしじょう)」が前身です。
松本平中心の井川という所に館を構えていた信濃の守護・小笠原氏が、館を林城として東山麓の林地区に移したことにより、その守りを堅固にと深志城を林城の前面に築いたことが始まりです。
その後、武田信玄が小笠原氏を追いやり、この地を信濃支配の拠点として占領しましたが、さらにその後、小笠原貞慶が本能寺の変の動乱に乗じて深志城を奪還し、松本城と名を改めました。
豊臣秀吉が天下統一を果たしたのち、関東に移封された徳川家康に従って小笠原氏が下総へと移ると、秀吉は石川数正を松本城に封じました。
数正と康長父子は城と城下町の経営に尽力し、康長の代では天守や太鼓門・黒門、櫓や塀などを造って城を強固なものにし、城下町の整備を進めるなどして、松本城の基礎を固めていきました。

イベントやお花見シーズンは駐車場の確保が大変です!

冬に訪れた際には、駐車場は「市営開智駐車場」を利用しました。地図で調べるとここが一番松本城に近い所にあるようでしたので。
実際、駐車場は松本城の西側にあり、道を挟んだ向かいに位置していたので、お城の敷地内までは歩いて数分でした。
この日は平日の昼間ということもあり、駐車場内の車は数台しかなく広々としていました。
駐車場にはWCがありました。見学前に済ませておくと良いと思います。

しかし、4月のお花見で訪れた時には市営開智駐車場は空いておらず、その周辺のコインパーキングなども全て満車。仕方なくお城から少し離れた「大手門立体駐車場」に停めました。というか、停められました(汗)冬に訪れた際にお城周辺の駐車場をいくつか調べておいたのが功を奏しました。
立体駐車場で台数がたくさん停められるので、混んでいてもどこかしら空いているという感じです。この日はかなりの人出がありましたが、それでも空いているスペースはちらほらありました。
やはりお城の近くの駐車場は人気が高く、タイミングが良ければ入れるようですが、編集者たちは市営開智駐車場の係員に別の駐車場へ行ってくれと言われ、行った先の臨時駐車場も満車で、、という感じでした。
ただ、大手門立体駐車場もお城からそれほど遠くなく、歩いて5分くらいでしたから、先に大手門の方に行っていれば良かったかも、と思いました。
 
↑大手門立体駐車場から飲食店などが並ぶ通りを歩いてくると入口に。

このようにお花見シーズンやイベントなどがあると、たちまち駐車場が満車になるということはよくあるようなので、シーズンによっては複数の駐車場を調べておいた方が良いかもしれませんね。

憩いの松本城公園

開智駐車場から信号を渡ると、松本城公園へと足を踏み入れることになります。
ここは松本城の内堀の南側に面していて、小道が続き、所々にベンチが据えられちょっとした散策、休憩の場のようになっています。
 
冬と春の違い、、

冬に訪れた時には何やら作業員の方がたくさんいて何かしていました。
どうやら、お堀の水質浄化作業のようで、大きなホースやら機械やらを使って作業していました。定期的に行っているのかもしれませんね。
 
作業後、どう変わったのかは分かりませんが、2ヶ月半後はお天気も良く、なんとな〜く綺麗に見えます(笑)

WCは公園に入ったすぐの所にあります。コインパーキングなどはWCがないので、必要な方はここで済ませておくと良いでしょう。

映え写真はここから!

公園を通りながら、赤い埋橋(うずみばし)と城の景色をパシャリ。
 
松本城が紹介される時、この埋橋と一緒に写されることがけっこう多いような気がします。
黒いお城に赤の差し色で、お城がより一層きりりとした表情になります。晴れているとかなりの映えです(笑)
埋橋は渡ることができないので、公園の中を通りながら入場口である「黒門」を目指して進みます。

松本城の名物?

公園の木立が途切れると、内堀とお城の東側の面が見えてきます。
ふとお堀を見ると、一羽の白鳥が。

松本市のお隣り、安曇野市は白鳥飛来の地として有名なのですが、松本城にも渡ってきたのかなと思いながら見ていると、お堀で作業しているボートに乗った作業員に向かって羽を広げて威嚇していました(汗)。
あとで松本城のHPを見てみると、飛来して居ついていた夫婦白鳥のオスのようでした。
メスが昨年に老衰で他界してしまい、今は一羽で暮らしているそうです。

お城の中核・本丸庭園

お堀を左手に見ながら進んでいくと、黒門へとたどり着きます。
一つ門をくぐると左手に券売所があり、チケットを購入。本丸庭園と天守閣へ登るためのチケットです。
カメラでの撮影は、お城内部の階段以外ではOKとの事。

立派な黒門と石垣をくぐり抜けると、そこには本丸庭園が広がっています。
 

本丸御殿は、天守が完成した後に造られ、城主の居所や政庁としての役割がありましたが、1727年に火災で焼失した後、再建されなかったそうです。その遺構が庭園に残っています。
本丸庭園からはお城の東側の面が見え、手前の広々とした庭園と奥に聳えるお城が絵になります。
 

守りの堅い天守 でも足元・頭上に注意!

庭園を回り込むように順路に沿って進むと、お城の内部へと続く入口があります。ここが「渡櫓(わたりやぐら)」と呼ばれる天守への入口です。
(春に訪れた際には、天守へ登るのに50分待ちの表示が(汗) 密も気になりますので春は登りませんでした。)
簡単に中に入れないように頑丈な扉があるそうですが、係員の誘導に気を取られて見逃してしまっていました(悔)。
ここからは靴を脱いでビニール袋へ入れ、それを自分で持って中を見学するようになります。
係りの人たちが足元に気をつけて〜と声かけしてくれながら城内へ足を踏み入れると、いきなり階段が。それも段がめちゃくちゃ高い!
小さな子供だったら手を使って登らないと上がっていけないかもしれません。さすがは戦闘用のお城です。簡単に攻め込まれたら意味がない。

順路に沿って城内を進んでいくと、城壁に鉄砲狭間(さま)・矢狭間という弓や鉄砲を放つための小さな窓が所々にありました。この小窓は115ヵ所も設置してあるそうです。
ほかにも、一階の壁面には鉄砲を撃つための「石落」が11か所設けています。壁面の一部が外に張り出していて、その床面を開けて蓋をつけたものになっています。

また、鉄砲での戦いに備えて、天守の壁は一・二階で約29cmと厚くなっており、火縄銃の高い命中精度が維持できるぎりぎりの約60メートルとして内堀の幅が計算されています。
城内には、そういった銃撃戦を想像させる鉄砲の数々が展示されていました。

まさに戦いのためのお城です。
そんないくつもの小さな窓から入ってくる外の空気に寒さを覚えながら、さらに上へと進んでいきます。

各階の階段はそれぞれが離れていて、これも敵が攻めずらくするための構造のようでした。
もっとも、混雑時にスムーズな見学の流れを作るためにロープで順路が示されていたので、階段から階段へとすぐに移動できない導線にはなっていましたが。
それにしても階段が急!!最大傾斜は61°だそうです(驚)、、!
段差が高く、滑りやすい所もあり、階段の上り下りは本当に注意が必要です。
また、階段上の天井の梁が低い所があるので、頭にも注意です(汗)。
 
↑お城の窓からの風景

最上階の天守に到着。

ここからはそれぞれの窓から360°景色が見えます。
当時、敵の様子を窺うための望楼として機能していたので当たり前ですが、景色がよく見えるのです。

↑乾小天守の屋根

天守の天井には神棚があり、二十六夜神という松本城を守る神様が祀られていました。

下りる時に、ほかの階とは違って暗くて天井が低い部屋がありました。

松本城は「五重六階」と言われています。外側からは五重に見えるのですが、実際の内部は六階の造りになっています。
その秘密がこの天井が低い暗い部屋なのです。
この階は外からは分からないため、戦の時に武士たちが集まる、秘密の部屋だったそうです。


↑ここは城主がいざという時に居た「御座所」

かつてを想像するのが楽しい月見櫓

お城の内部を見学する中で一番印象に残ったのは「月見櫓」でした。
 
その名の通り、月見をするための櫓で、北、東、南の「舞良戸(まいらど)」を外すと3方が吹き抜けになり、外の景色を楽しむことができます。風情があり、とても贅沢な間だと思いました。
大天守・渡櫓・乾小天守の三棟が戦国時代末期に造られたのに対し、それから40年後の江戸時代初期の平和になった時代に、この櫓は造られました。
 
↑外から見ると確かに色使いが違います。

こうした異なる時代に建築された天守・櫓が複合しているという特徴を持つお城は松本城が唯一だと言われています。戦国と江戸というそれぞれ異なる時代を反映した造りが、今もなお残されているのです。
戦国の世が終わって落ち着いてきた頃、この櫓で月を観賞したり庭を眺めたりして季節の移ろいを感じていたのかなと想像が膨らみます。詩や俳句などを詠んだり、お茶会なんかやってたりしたのかも。なんて。

オリジナルグッズもお買い逃しなく

本丸庭園内には売店があります。小さな売店ですが、お菓子に雑貨に品物はけっこうありますよ。
特に武将の兜ストラップが個人的に気になりました、、かっこいい(笑)
 
歴史や武将が好きな人はこういうのも買うのかなー?
 

二の丸御殿跡も見て欲しい

本丸庭園を出て左手に行くと、二の丸御殿跡があります。
二の丸御殿跡の敷地は、約1,900坪(6,270平方メートル)、建坪は約600坪(1,980平方メートル)で、部屋数は約50あったそうです。(600坪は、25mプール2つ分と同じくらいの広さだそうです、、)
 
本丸御殿があった時は、二の丸御殿は副政庁として機能していました。
本丸御殿焼失後はそのすべての機能を二の丸御殿が引き継ぎましたが、本丸御殿ほど広くはなかったため、享保12年(1727)3月には、二の丸にあった一部を別の場所に移しています。
明治には御殿は筑摩県庁として使われていましたが、1876年6月19日午前3時半頃出火して全焼してしまいました。
御殿跡を平面復元して見学できるようになったのは昭和後期のことでした。
建物が復元されている訳ではなく全て遺構ですが、どこが何の部屋だったかがきちんと調査されて分かっています。

まとめ

松本城は、戦乱の世から現代までの400年余りをその場所で見守ってきました。
昔の建築技術や生き抜くための知恵、時代を切り開こうとした人々の努力など、様々な歴史を感じます。
歴史にそれほど興味はないという方でも、お城見学は歴史の一端に触れる良い機会になるのではないかと思います。

また、松本城は桜の季節もおすすめです!淡いピンクの桜と黒いお城の写真は本当に絵になります。
お堀にかかる桜が美しいこと。。
 

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